高校一年生の夏休み目前の7月6日。俺はある1人のクラスメートに告白された
「と、友達になってください!」
と。そいつは高校で有名な不良で、美人で、無口で、ケンカで負けたところなんか一度も見たことなくて
だけど、そんな彼女の正体は「猫被り」ならぬ「虎被り」だった
「よっ、宜しくお願いしみゃふ!」
「落ち着け。まずはそれからだ。今回はそんなに難しいことじゃない。特訓をクリアしたお前なら楽勝だ」
「う、うん!じゃあ行ってくるよ!」
これはちょっと(?)変わっている女と、なんだかんだで面倒見のいい男の普通の物語
「これ、を、く、下さい」
「おお、美味しそうな菓子パンだな。だけど俺じゃなくてあの店員さんとこ行って買ってこような」
「こ、これ下さい」
「いや、だから俺じゃな」
「く、下さいぃ……」
「……作戦練り直すか」
「……はい」
こんな、前途多難な日常を描いた物語